校正と校閲の違いとは|読まれるWEBコンテンツを生む編集ポイント
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記事ができあがった後の校正や校閲の作業。オウンドメディアや企業ブログを運営している人には聞き慣れた言葉だと思いますが、作業内容の具体的な違いをご存知ですか?
本記事では、以下の人に向けて校正・校閲について解説します。
校正・校閲の違いを知りたい
校正・校閲のやり方を知りたい
もっと読まれる記事にするための校正・校閲のポイントは?
なぜ校正・校閲が必要なの?
校正や校閲の作業内容や重要性を理解し、よりユーザーに読まれる記事を作りましょう。
この記事の目次
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記事を執筆したあとの流れは?
社内ライター・外部ライターが執筆した原稿が納入されたら、そのまま公開することはしません。必ず、納入された原稿の内容をチェックする検品作業を行います。
検品では記事の内容が正しいかどうかという品質のチェックをする「校正」や「校閲」という作業を行います。
校正・校閲をして修正が必要な場合の対応は企業によって異なりますが、ライターに差し戻してライター自身が修正をしたり、編集担当者が編集したりします。
記事の内容に問題がなければ納品完了となり、システムに入稿をして記事を公開します。記事の内容をチェックする校正・校閲がなければ、質の悪い記事コンテンツばかりのメディアになってしまいかねません。
それでは、校正・校閲とは具体的にどのような作業なのかを確認していきましょう。
【校正とは】正しい文章にする作業
まずは「校正」について解説します。校正はより正しい文章にして読みやすくするための作業なので、記事のクオリティを左右する業務とも言えます。
校正とは
校正を辞書で引くと、下記のような説明文になっています。
文字・文章を比べ合わせ、誤りを正すこと。(小学館デジタル大辞泉)
つまり校正とは、記事本文の文字や文章をチェックして誤りを見つけ、正しい文章にする作業を意味します。表記の誤りを直して正しい記事にすることが目的です。
校正がなければ読みにくい文章になってしまい、読み手に不快感を与えてしまうこともあります。結果としてコンテンツのクオリティが下がってしまう事態にもなるため、校正は欠かさないようにしましょう。
校正のやり方
校正の際には、文字や単語をひとつひとつ丁寧にチェックします。
おすすめの方法は、ライターにはGoogleドキュメントで記事を作成してもらい、校正者は「提案モード」を使ってコメントを入れていく方法です。
提案モードとは、元の文章を消して修正するのではなく、元の文章を残して間違いやミスに対する修正内容を提案できる機能です。
それぞれの提案にコメントを入れられるため、ライターとはドキュメント上でコミュニケーションを取ることができます。校正では、主に以下の3つの項目について重点的に確認しましょう。
- 誤字・脱字
- 表記のゆれ・不統一
- 文法や文体の誤り
それぞれ具体例を交えて解説していきます。
1.誤字・脱字
よくあるのが漢字の誤字。ライターがパソコンで執筆している場合は、誤変換されたことに気づかずにそのまま納入される傾向があります。
例えば、このようなケースが漢字の誤字です。
- 〇三時→×三次
- 〇実践→×実戦
- 〇バッグ→×バック
脱字は、以下のようなケースが当てはまります。
- 〇わかりました。→×わかりましt。
- 〇ペンを買った→×ペン買った
2.表記のゆれ・不統一
一つの言葉でも複数の表現がされている場合が、表記のゆれです。同じ意味の言葉でも、以下のように複数の表記がされていると読みにくい印象になってしまいます。
- バイオリン/ヴァイオリン
- いただく/頂く
- 見積書/見積もり書/見積り書
- WEB/Web/web
- 1年間/1年間/一年間
3.文法や文体の誤り
よくある文法の間違いが、以下のような「ら抜き」言葉です。ら抜き言葉は話し言葉ではよく使われますが、文章で使うことは正しくありません。
- 〇穴から出られた→×穴から出れた
文体が記事ごとに違ったり、記事内で変わってしまったりすると不統一感が出てしまうので、文体のチェックも行いましょう。
ツールを活用してもOK
記事の校正ができるツールもあるので、効率的に校正作業をしたいのであればツール活用も検討してみましょう。
無料のツールでは最低限の校正が可能ですが、有料ツールはさらに機能が充実しています。いくつかツールをご紹介するので参考にしてください。
無料の校正ツール
有料の校正ツール
ただし、これらのツールはあくまでも校正作業をサポートしてくれるツールです。ツールを利用する場合も、最終的には必ず人の目で見てチェックするようにしてください。
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【校閲とは】正しい内容にする作業
次に「校閲」について解説します。校正と同様に記事のクオリティを左右する作業ですが、校正とは違う作業を行います。違いをしっかりと理解して、編集業務に役立てましょう。
校閲とは
校閲について辞書を引くと、以下のような説明文が出てきます。
文書や原稿などの誤りや不備な点を調べ、検討し、訂正したり校正したりすること。(小学館デジタル大辞泉)
一見すると校正と同じように感じますが、校正は文字・単語・文章などの誤りを訂正する作業であるのに対し、校閲は記事内容の誤りを訂正する作業です。
事実と異なる情報や間違った内容を発信すると、さまざまなトラブルに発展してしまう可能性があります。そのような事態を防ぐために校閲作業は欠かせないものなのです。
そのため、校閲によって記事の正確性や信頼性を高め、クオリティを上げることができます。
校閲のやり方
校閲でも、校正と同様にGoogleドキュメントの「提案モード」を活用すると便利です。元の文章を残したままで校閲者のチェックを文章上に記録していくことができます。
校閲では、具体的に下記の項目を重点的にチェックします。
- 内容の事実確認
- 誇張表現
- 著作権の確認
それでは、各作業の内容を確認していきましょう。
1.内容の事実確認
例えば「A社の社員数は100名です。」という文章があった場合、校閲者は「100名」の根拠を調べて100名であることが事実かどうかを確認します。もしかすると本当は「98名」で「約100名」が正しいかもしれません。
ほかにも「A社の本社は東京都中央区にあります。」という文章では、しっかりと住所の確認をして裏付けを取ります。もしかしたら本社の所在地は「東京都中野区」かもしれませんし、東京都中央区にあるのは「支社」かもしれません。
上記は簡単な例ですが、法律や医療など専門的な記事の場合はより事実の正確性が求められます。
裏付けとなるデータは、個人ブログなどの信ぴょう性が疑われる記事を参考にするのはやめましょう。
企業公式サイトや公共機関のサイト、専門性が高いものであれば論文や専門書を調べてエビデンス(証拠)を取るようにしてください。
2.誇張表現
ある程度の誇張表現はインパクトを与えたり興味をもってもらったりするために効果的です。しかし誇張表現が度を過ぎると、事実と異なってしまうことにもなりかねません。
例えば「日本で唯一」や「世界No.1」などの表現を使用した場合、本当にその通りなのかの裏付けが必要です。根拠となるデータがない場合は「日本ではごくわずか」や「世界トップレベル」などの表現に変更します。
また、誇張表現の度が過ぎると誇大広告と認識されてしまう可能性もあります。
誇大広告は「不当景品類及び不当表示防止法」で規制されているため、トラブルに発展してしまうケースも。誇張表現を使っている文章には注意を払ってチェックをしましょう。
3.著作権や引用不可の確認
固有名詞や画像などをむやみに使用すると、著作権を侵害してしまう場合があります。
よくある事例では、ネットから拾ってきた画像を記事に使い、実はその画像が著作物だったことで著作権侵害となってしまうケースです。
トラブルに発展しないよう固有名詞や画像などの著作権を確認し、もし侵害してしまう恐れがあるときは表現を変えたりフリー画像を使ったりする必要があります。
また、記事内に引用として外部サイトの文章などを掲載することも、トラブルを引き起こしかねません。
「サイト内の情報は外部への引用禁止」という記載がある場合は、無断で引用せずに必ずサイト運営者に確認しましょう。
【補足】校了とは
校正・校閲と一緒に使われる言葉として「校了」があります。
校了とは校正終了の略で、校正・校閲が完了して印刷したりメディアに公開したりしても問題ない状態のことです。
複数回の校正・校閲を経て「もう、これ以上修正する必要がない」という状態の記事のため、校了した記事にさらに手を加える必要はありません。
そのため、校了した時点で検品も完了したということになります。検品が終了した際には「校了しました」と伝えると、ライターも安心するでしょう。
校正・校閲を怠ると…
印刷物は一度印刷してしまうと簡単にはやり直すことができませんが、WEBメディアは公開してからも容易に修正が可能なので校正・校閲を軽視してしまう傾向がありました。
しかし近年ではオンラインで情報収集をするユーザーが増え、わざわざ専門誌や分厚い本を買わなくても幅広い情報を得られます。そんななかで、ユーザーはWEBの記事にも本と同様のクオリティや専門性を求めるようになってきました。
そのためWEBメディアの記事コンテンツでも校正・校閲を徹底することで、読みやすく信頼性の高い情報を提供することが求められているのです。
校正や校閲を怠って執筆した記事をそのまま公開してしまうことは、さまざまなリスクをはらんでいます。
具体的にどのようなトラブルを引き起こしてしまうのかを知って、校正・校閲の重要性について理解を深めましょう。
企業の信頼度を下げてしまう
誤字・脱字や文法のミスなど、基礎となる部分ができていない記事は「こんな基本的なこともできていないのか」という印象を持たれてしまいます。
結果としてブランドイメージを下げ、企業の信頼度が落ちてしまうことにも。
記事コンテンツではないのですが、以前はTwitterの企業公式アカウントで誤変換の投稿があり、大きな話題になったこともありました。
投稿自体を削除しても時すでに遅し、ユーザーが残していた投稿のキャプション画像などが拡散されてしまい、いまだにネット上に残っています。
ネットは修正しやすいというメリットがありますが、拡散のスピードが速いと修正が追い付かずに誤った情報が広がってしまうこともあります。ちょっとしたミスでも企業の信頼度に関わるため、校正・校閲は手を抜かずに行いましょう。
また、商品の使い方についての記事や、商品を使った料理レシピの記事でも注意が必要です。
正しい使い方や作り方を記載していなければ、ユーザーの期待外れの結果になり「間違った情報を教えられた!ここの商品は二度と買わない!」ということになってしまいます。
このような場合は企業の信頼度を下げるだけでなく、人命に関わるような事態が起きてしまう可能性も考えられます。
SEOにも影響を及ぼす可能性
校正や校閲をおろそかにすることは、Googleの検索結果での表示順位にも影響を及ぼす可能性があります。
例えば「Googleが掲げる10の事実」では、最初に下記の記載があります。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
これはGoogleが行っている施策すべてに共通することなので、もちろん記事の評価についても当てはまります。つまりGoogleは、ユーザーにとって利便性が高く有益な記事を高く評価する傾向が強いということです。
校正を怠って、誤字・脱字ばかりの記事がたくさんあるメディアを、Googleはどう評価するでしょうか?ユーザーにとって読みにくいと判断され、Googleからは低く評価される可能性が高いということは、誰しも理解できることです。
また、Googleは「検索品質評価ガイドライン」でコンテンツの評価基準として以下の3つの軸を挙げています。
- E:Expertise(専門性)
- A:Authoritativeness(権威性)
- T:Trustworthiness(信頼性)
このように、校正・校閲をすることは記事のクオリティ及び、ユーザーにとっての利便性も高めるため、SEOにも関わってくる可能性があります。
なかなか検索順位が上がらないと悩んでいる人は、校正や校閲に力を入れてみてはいかがでしょうか。
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事故に発展してしまうことも
校閲をおろそかにすることで、思わぬ事故に発展してしまうケースも考えられます。
例えば、薬の飲み方や医療機器の扱い方の記事では、間違った内容を発信してしまうと人命に関わってしまいます。
ほかにも、混ぜると危険な洗剤同士を混ぜるという情報を発信してしまうことで、その記事を参考にして実行した人が危険な目に遭ってしまう可能性もあるでしょう。
「ちょっとした間違いだから大丈夫」「すぐに修正すればいい」と考えるのではなく、不特定多数の人の目に留まるうえに予想外の事故が発生してしまうケースも考慮して、しっかりと校閲を行いましょう。
校正・校閲はUP SPICEに任せて安心!
弊社、株式会社UP SPICEでは記事作成代行サービスを提供しており、校正・校閲についてもノウハウが蓄積されております。
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しかし、SEOライティングチェックリストはSEO対策に用途が限られているわけではありません。校正・校閲のシーンでも活用することができるのです。
検品者がチェックリストを利用し、記事内容を精査することで、ライターが気付かなかった誤りを発見できます。
UP SPICEが提供しているSEOライティングチェックリストは全50項目ですが、自社ブログのルールに合わせてアレンジすることも可能。
必要な項目を増やすことで、よりユーザーファーストな記事を作成しましょう。無料でダウンロードできるので、ぜひ活用してください。
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