エバーグリーンコンテンツとは?10年後も集客の柱となるコンテンツの作り方
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WEB担当者さまのなかには、「毎日コンテンツを投稿しているのになかなか思うようにPVが伸びない」「読まれたとしてもすぐにアクセスが減ってしまう」とお悩みではないでしょうか。
それは短期間でアクセスを増やすためだけの記事を投稿しているのが原因かもしれません。長期的に必要とされるコンテンツを投稿すれば、そのコンテンツはずっと読み続けられ、10年後も集客の柱となるでしょう。
今回ご紹介するエバーグリーンコンテンツ(Evergreen Contents)とは、常緑樹のように不朽のコンテンツ、まさにずっと読み続けられるコンテンツを指します。アクセスの多いWEBサイトは、このエバーグリーンコンテンツを多く抱えています。
この記事では、いつまでも読み続けられるエバーグリーンコンテンツについて、どんなテーマが適しているのか、エバーグリーンコンテンツのSEOの効果、作り方について解説していきます。
この記事の目次
エバーグリーンコンテンツとは?
エバーグリーンコンテンツとは、いつまでも色あせず、時間が経過しても価値ある情報を提供し続けられるコンテンツを指します。
エバーグリーンには「常緑」「不朽」という意味があり、普遍的な内容を扱っているコンテンツや、長期的に色あせない情報などもエバーグリーンコンテンツの特徴です。エバーグリーンコンテンツがあるWEBサイトには、その情報を必要とするユーザーが何年にもわたり訪問してくれます。
エバーグリーンコンテンツと対極するコンテンツとして「バズコンテンツ」があります。エバーグリーンコンテンツが長期的にアクセスを集めるのに対し、バズコンテンツはTwitterなどのSNSで拡散されて、一時爆発的にアクセスを集めます。しかし、バズコンテンツは時事的な要素が強いためアクセスの持続性はありません。
また、エバーグリーンコンテンツは長期的に価値あるコンテンツを積み上げる「ストック型」であるのに対し、バズコンテンツは「フロー型」です。ニュースやエンタメ情報に代表されるトレンドネタなど、多くのユーザーが興味関心を持つものの、情報の鮮度が落ちるとほとんどアクセスされません。
一時的に多くのアクセスを集めたとしても、資産として残らないため、コンテンツを作成した労力が無駄になることも多いといえます。
エバーグリーンコンテンツはバズコンテンツのように最大瞬間風速的なアクセスは期待できませんが、長期的な集客につながる、いわゆる「賞味期限の長い」コンテンツとなります。
エバーグリーンコンテンツに適した3つのテーマ
長期的に色あせない有益な価値を提供し続けるエバーグリーンコンテンツには、どのようなテーマが適しているのか、ここで代表的なものを具体的な例を交えながら3つご紹介します。
ハウツー・ノウハウ系コンテンツ
エバーグリーンコンテンツ向きのテーマの1つ目は、ハウツー・ノウハウ系コンテンツです。たとえば、パソコンの使い方、犬の飼い方などがハウツー・ノウハウ系コンテンツに該当します。
犬の飼い方を例に挙げると、犬種ごとに異なる犬の性質やフードの与え方など、犬を初めて飼う人にとっては未知なことばかりです。狂犬病ワクチンといった予防注射の知識や、犬種ごとになりやすい病気を事前に知っておくなど、飼い主になると知っておかなければならない情報が多くあります。
ブリーダーナビは、優良なブリーダーと犬を探す方をつなぐマッチングサイトです。ただ単にブリーダーを紹介するのではなく、犬種ごとの特徴や犬の飼い主として知っておくべき飼い方などが詳細に解説されています。
新たに犬を飼おうとする人は今後もなくなることはないと推測されるため、一度制作すると長期的に読まれるコンテンツとなります。
Q&A(FAQ)コンテンツ
Q&Aコンテンツは、ユーザーからの問い合わせが多い内容や、商品を利用する際にユーザーがつまづきそうな点について答えていくコンテンツです。
車検やオイル交換などのサービスの提供や、カー用品を取りそろえるオートバックスでは、エンジンオイル、タイヤ交換、車検に関するQ&Aページがあります。
オートバックスを利用するユーザーからの問い合わせのほか、「そもそも車検って何?」「スタッドレスタイヤの交換時期はいつが最適?」といった、車に関する一般的な質問に対しても答えを用意しています。
オートバックスのユーザーではなくても、車に乗る人は同様の疑問や不安を抱えていることが多いため、自然とこうしたQ&Aの需要は高くなります。
また、Q&Aコンテンツを用意しておくと、ユーザーは自身で疑問を解決できるため、自社の商品やサービスに関する問い合わせへの対応を減らせます。
用語集
用語集とは、ある特定の分野に関する用語の解説をまとめたコンテンツです。
こちらはSMBC日興証券の用語集のページです。
株式に関する用語のほか、投資信託や年金・保険に関する用語などがジャンルごとにわかりやすくまとめられています。
たとえば年金・保険に関する用語のうち「解約返戻金」など、専門用語の意味はこれからも変わることはありません。用語集は長期的に読まれる役立つエバーグリーンコンテンツとなります。
エバーグリーンコンテンツの5つのメリット
企業がエバーグリーンコンテンツを提供するメリットを5つご紹介します。
- 長期的な集客につながる
- 修正や更新の手間がかからない
- 自然な被リンク獲得につながりやすい
- ユーザー満足度や信頼感アップにつながる
- 内部リンクによる検索順位の上昇
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長期的な集客につながる
エバーグリーンコンテンツは、普遍的なテーマを扱うため長期的な集客につながります。季節や時代を問わず求められている情報や、常にニーズがある情報は年間を通してコンスタントにアクセスを集められます。
また、エバーグリーンコンテンツはバズコンテンツのように一時的な情報ではないので、一度公開し、検索上位に表示されれば長い間集客し続けるコンテンツとなります。
たとえば美容院の場合、今年流行のヘアスタイルを紹介したコンテンツより、美しい髪のためのお手入れ方法や、抜け毛や薄毛を予防する頭皮のマッサージの仕方、シャンプーの選び方などを紹介したエバーグリーンコンテンツは、継続して高い価値を提供でき長く愛されます。
たとえそれがすぐに購入や申し込みに結びつく「いますぐ客」でなくても、潜在的に「あの美容院のサイトを訪問すれば、髪に関する情報はすべて得られる」と認識されると、サイトの信頼度が高まって、見込み客から今すぐ客へ変わる可能性が高くなるのです。しかも一時的な集客ではなく、エバーグリーンコンテンツを公開し続ける限り、長期的な集客へとつながっていきます。
修正や更新の手間がかからない
エバーグリーンコンテンツは情報が普遍的なため、こまめな修正や更新の必要がありません。たとえば先ほどのブリーダーナビの場合、犬の飼い方や犬種ごとの特性に関する情報は時代が変わってもほぼ同じです。法律上、毎年必要な狂犬病ワクチンが不要になるといった大きな変更がない限り、公開後のコンテンツの修正は不要といえます。用語集においても、専門用語の意味が変わることはほとんどないでしょう。
修正に関わる工数が減れば、別のコンテンツの作成やサイトの分析などに時間を割くこともできるため、よりPVやCV獲得の施策につなげられるといえます。ただし、一度公開すれば修正がまったく不要になるのではなく、情報の追加や変更があれば更新や修正をすることもあります。
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自然な被リンク獲得につながりやすい
エバーグリーンコンテンツは自然な被リンクが獲得しやすいのもメリットのひとつです。エバーグリーンコンテンツはユーザーの悩みや疑問を解決する内容のため、有益な情報としてSNSで紹介されたり、ユーザー自身のブログなどでシェアされる機会が多いといえます。
また、一時的にシェアされやすいトレンド情報や、流行の商品を紹介するページとは異なり、エバーグリーンコンテンツは長期にわたって価値ある情報を提供するため、被リンクを獲得できる機会が増えます。さらに、自然な被リンクが増えるとWEBサイトのGoogleからの評価が上がり、SEO効果を高められます。
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ユーザー満足度や信頼感アップにつながる
エバーグリーンコンテンツはユーザーの課題解決に向けたコンテンツを提供していることが多いため、悩みや疑問が解決できればユーザーの満足度につながりやすくなります。
また、正確で専門性の高いコンテンツはユーザーの信頼を得やすく、検索上位に表示される機会が増えれば企業の名前がユーザーの目に付くことも増えるため、企業への信頼や認知も得られるでしょう。
内部リンクによる検索順位の上昇
エバーグリーンコンテンツのページから他のページへ内部リンクでつなげると、つなげられたページの検索順位の上昇が期待できます。これは評価の高いページからのリンクは、その評価が受け継がれるためです。
たとえば先ほどのブリーダーナビの場合を見てみましょう。チワワの飼い方について解説したエバーグリーンコンテンツから、チワワのブリーダー紹介ページへのリンクを貼ると、チワワのブリーダーを紹介したページの評価が上がる可能性があります。
チワワのブリーダー紹介ページ単体では検索上位に表示できず、コンバージョンに直結しなくても、エバーグリーンコンテンツから内部リンクを貼るとブリーダーのページへの動線がつながりアクセスを増やせます。
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10年後も集客の柱となるエバーグリーンコンテンツの作り方
ここからは、エバーグリーンコンテンツの作り方を4つご紹介します。
- ユーザーや初心者の悩みを解決できるコンテンツ
- スモールやミドルキーワードを盛り込む
- 競合他社のコンテンツを参考にする
- 思わずクリックしたくなるタイトルをつける
ユーザーや初心者の悩みを解決できるコンテンツ
エバーグリーンコンテンツは、ユーザーの悩みや初心者がまずぶつかる疑問や悩みを解決できる情報を提供しましょう。
エバーグリーンコンテンツでは、WEBサイトに寄せられるユーザーからの問い合わせはもちろん、アンケートを募ったり周囲の人にヒアリングしたりするなど、ときにはこちらからユーザーに不安や疑問を聞いてみるのもひとつの方法です。
たとえば先ほどのオートバックスの場合、「どうして車検が必要なの?」という質問があります。車業界の人や、長く車に乗っている人からは想像も付かない初歩的な質問ですが、オートバックスではこの質問をピックアップして答えています。
ユーザーがどのような悩みを抱えているのかを調査し、コンテンツ化すれば、より有益なコンテンツが作れます。ただし、なるべく専門用語はかみ砕いて解説し、まったくの初心者でも理解できるよう心がけましょう。
スモールやミドルキーワードを盛り込む
エバーグリーンコンテンツを作る際は、ボリュームの大きなキーワードのほか、検索回数の少ないスモールやミドルキーワードも意識します。
たとえば「車検」というビッグキーワードだけではなく、「車検 費用」「車検 必要書類」などの2語キーワードや、「車検 費用 軽自動車」「車検 いつから 予約」といった3語のスモールキーワードも含めてコンテンツを作っていきます。
3語のようなスモールキーワードは検索ボリュームが少ないのですが、小さなニーズを集めれば、長期的な集客が期待できます。
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競合他社のコンテンツを参考にする
エバーグリーンコンテンツを作る際は、競合他社のコンテンツを参考にするのもひとつの方法です。検索で上位表示している他社のコンテンツは、ユーザーの悩みを的確に解決へと導くなど、クオリティの高いコンテンツが多いです。
競合他社のユーザーからの質問やその答えなどを参考にしながら、さらにわかりやすく、見やすくなるよう、自社ならではのオリジナルな答えを用意していきましょう。
ここで大切なのはオリジナリティーです。競合他社のコンテンツをそのまま真似すると、ユーザーからの信頼を失うばかりか、Googleからの評価を下げる結果になります。最悪の場合、コピーコンテンツとしてペナルティを受けるリスクもあります。競合他社のコンテンツを参考にしながら、オリジナリティーを追求しましょう。
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思わずクリックしたくなるタイトルをつける
エバーグリーンコンテンツでは、思わずクリックしたくなるようなタイトル付けも大切です。せっかく上位表示されても、どんなにコンテンツの内容が素晴らしくても、タイトルの付け方が悪ければサイトへの流入は見込めません。
コンテンツの内容を的確に伝えながら、ユーザーの悩みが解決できる内容であることを意識してタイトルを付けましょう。
まとめ
エバーグリーンコンテンツは、ハウツー・ノウハウ系コンテンツやQ&Aなど、ユーザーの悩みを解決できる普遍的なテーマを扱うため、長期にわたって集客が期待できます。
トレンド情報はバズを起こしやすいですが、寿命が短いため常にコンテンツを作り続ける必要があります。エバーグリーンコンテンツは一度作ってしまえば、ユーザーにとって価値のある情報を長期的に提供できるため、ユーザーの満足度や信頼性の向上につながります。10年先も読まれるコンテンツを作るために、本記事の内容をぜひ参考にしてください。
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