企業のコンテンツマーケティングでPDCAを効果的に回し収益化する方法とは
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ユーザーに対して記事やSNS投稿、YouTubeなどの動画で有益な情報をコンテンツとして発信し続け、潜在顧客やファンの獲得を行うコンテンツマーケティングというマーケティング手法があります。
近年コンテンツマーケティングに予算を使ってWEB集客を行う企業も増加傾向にあり、業界を問わず広く使われている手法です。
投稿したコンテンツの有効活用ができれば、コンテンツが継続的に集客をし続けてくれるので資産にもなり得ます。しかし、収益化するまでに難易度が高く、思ったように効果が出ないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
上手くいかない理由には「運用者のリソースが少ない」「予算が少ない」「コンテンツ制作の技量不足」などさまざまですが、大前提としてコンテンツ制作で成功を収めるにはPDCAサイクルを回して常に改善をしていく必要があります。
PDCAサイクルは企業や部署、プロジェクトチームで用いられることの多い有名なフレームワークのひとつですが、効果的に活用できなければプロジェクトが失敗してしまう可能性もあります。
そこで今回は、コンテンツマーケティングにおけるPDCAサイクルの回し方や、効果検証の方法も解説していきます。コンテンツマーケティングの進め方で悩んでいるWEB担当者の人は必見です。
この記事の目次
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コンテンツマーケティングにおけるPDCAとは
「PDCAサイクル」の概念は知っていても、コンテンツマーケティングにおけるPDCAサイクルをどのように回していけばいいのかについて悩む人が多いのではないでしょうか。
コンテンツマーケティングにおいて、PDCAサイクルが回っていない状態のひとつにPDCAのPlanとDoだけを繰り返している、という状況が多く当てはまります。
例えば、記事コンテンツ制作の場合を考えてみると「記事構成の設計、記事執筆、公開」という流れでコンテンツは公開されます。
しかし、コンテンツ公開後のゴールは何なのか?という目標や指標が決まっていなければ、コンテンツマーケティングは意味をなしません。
このPlan(記事タイトルや構成の作成)とDo(記事執筆、公開)の後にはCheck(効果検証、分析)とAction(改善策の実施)がなければいけません。
CheckとActionのプロセスがなければ、コンテンツを公開しても効果が得られず、効果が得られたとしても「なぜ効果に繋がったのか」がわからない、他記事や新規記事に対しても効果のある施策を取り入れられない、という状況に陥ってしまいます。
そこで、PDCAサイクルにおける重要なポイントをご紹介します。
PDCAサイクルにおける重要なポイント
コンテンツ制作の例で「効果」という単語を繰り返し用いましたが、コンテンツマーケティングのPDCAサイクルにおける重要なポイントは「何をもって効果とするかのゴールや指標」です。
具体的には、CV(コンバージョン)ポイントの設定とKPI(重要評価指標)の設定が挙げられます。
CVポイントは企業によって異なりますが「お問い合わせ」「購入」「ダウンロード」など、そのコンテンツを読んだユーザーにどうして欲しいかを指します。達成すべきゴールや目標と考えると良いでしょう。
CVポイントを明確に設定することによって、お問い合わせに進んだユーザーは何人いるのか?などの定量的な分析がしやすくなります。
KPIは「お問い合わせ数〇〇件」「購入件数〇〇件」などの数値指標が該当します。数値で客観的にわかる内容であれば社内での共有も容易になるうえ、コンテンツマーケティングの成功と失敗を客観的に判断することができます。
2つのポイントを押さえることによって、CVポイントとKPIを基準とした分析や改善施策の考案、すなわちPlanとCheckも検討できるのでPDCAサイクルを回すことに繋がります。
PDCAサイクルのメリットとデメリット
PDCAサイクルはフレームワークの一種ですので万能ではありません。
PDCAサイクルを回すことによって生じるメリット・デメリットを正しく理解してコンテンツマーケティングに活かすことが重要です。
PDCAサイクルの3つのメリット
PDCAサイクルを回すことによって得られるメリットは以下が挙げられます。
どの段階でどのような問題点があるのかを把握できる
計画した施策を実行(Plan、Do)すると、期間をおいた後に実行した施策の良い点や悪い点が浮き彫りになってきます。
また、分析結果から導き出された改善策(Check、Action)が上手くいった、上手くいかなかったということもあるので、その都度新しい問題に対して対処していくことが可能になります。
そのため、Plan〜Checkまでのプロセスごとにアプローチしていくなかで、各ポイントごとの問題点を整理・把握ができます。
社内業務を明確にし方向性を統一できる
PDCAサイクルは、プロセスごとに必要な施策を考えるために業務を可視化します。
したがって、企業や部署で目標やKPIに向かって「今何をすべきなのか」が明確になります。
そして、無駄な業務を削ぎ落とすことができるので、現場の負担や管理も楽になるという効果が期待できます。
分析や効果検証を行いトラブルが起きる前に対処ができる
PDCAサイクルが上手く機能していない場合は、PlanとDoで業務が止まってしまいがちなので、施策の分析や効果検証を行うことができずに、後々トラブルの原因となってしまう可能性があります。
一方、PDCAサイクルを上手く回すことにより、プロセスのひとつであるCheckの段階でミスやトラブルを回避することができます。
SEOやSNSなどを活用したコンテンツマーケティングでは、重篤なミスや問題となってしまうことは少ないですが、広告運用など大きく費用がかかってしまう場合には予算を大幅に消化してしまう可能性もあるので、PDCAサイクルを回すことが必須と言えるでしょう。
PDCAサイクルの3つのデメリット
次にPDCAサイクルのデメリットも見ていきましょう。デメリットは以下が挙げられます。
社内の業務や方針の移行に時間がかかることがある
Plan〜Actionまでさまざまな内容を考案し実施するプロセスにおいて、社内やチームの業務体制や方針が変わることがあるでしょう。
その場合、規模の大きさや変更点の多さに応じて、移行の時間がかかってしまう点がデメリットと言えるでしょう。
PDCAサイクルを回すこと自体が目的となってしまう
PDCAサイクルはゴールやKPIを達成するために役立つツールの一種ですので、PDCAサイクルを回すこと自体が目的となってしまっては本末転倒です。
そのため、プロセスごとの計画遂行や、改善策や成果に繋げるという本来の目的を忘れてはいけません。
過去のデータや実績をベースに考えなければならない点
PDCAサイクルを回すには過去のデータや実績から、将来のゴールに対してアプローチをしていかなければならないので、ゴールにたどり着くまでに多くのPDCAを回さなければいけません。
そのため、自社の業界や業種、達成したいゴールに合わせて他のフレームワークと併用したり、施策について別の視点からの考え方を用いることも重要です。
特に、SEOなどは即効性のあるマーケティング手法ではないので、計画は中長期的な目線で立てて試行錯誤していく必要があります。
PDCAサイクルのつくり方
次にコンテンツマーケティングにおけるPDCAサイクルのつくり方を見ていきましょう。PDCAサイクルにおけるポイントは以下になります。
1. Plan:中長期的な目線での計画
2.Do:計画に基づいた施策の実行
3.Check:施策による結果に対しての原因を調査
4.Action:改善策の実行
今回は「自社サイトで主にSEO対策を用いて集客し、お問い合わせにつなげる」というCVポイントを設定している企業を例として考えていきます。
Plan:中長期的な目線での計画
自社サイトで集客をしていく際に達成したいゴールは「お問い合わせの増加」ですので、お問い合わせ件数を向上させていくためにはどんな記事コンテンツを追加していけばいいのかを考案します。
記事構成前に考えるべきなのが「ペルソナ」という詳細な属性を設定したターゲット像になります。
ペルソナの考え方としては、職業・性別・年齢・思考・家族構成といった属性を自社サイトの方向性と合わせて考えていくことで明確になります。
ペルソナを設定する狙いとしては「ユーザーニーズの可視化」が挙げられます。逆に、ペルソナを設定しないでコンテンツ制作をしてしまうと、ユーザーが訪れない、もしくはコンテンツにアクセスはしているものの、すぐに離脱してしまうことにも繋がってしまいます。
また、ユーザーがコンテンツに訪れる前からお問い合わせ後の行動までを捉えた「カスタマージャーニー」の作成をすると、ユーザーの行動ごとに適切なアプローチをすることができますのでおすすめです。
カスタマージャーニーについての記事はこちら
CVポイントは「お問い合わせ」として設定しているので、KPIは「お問い合わせ〇〇件の獲得」のように具体的な数値を用いて設定するようにしましょう。
Do:計画に基づいた施策の実行
PlanでCVポイントやKPI、ペルソナを設定したら実際にコンテンツ制作をしていきます。
タイトルや構成をはじめとした基本的なSEO対策はもちろんですが、コンテンツ制作で重要な「ユーザー(ペルソナ)に対して価値のある情報を届けられるかどうか」が満たされているかは確認必須です。
執筆途中に手が進まなくなった際には、原点に立ち返ることも重要です。
Check:施策による結果に対しての原因を調査
Google AnalyticsやSearch Console、ヒートマップツールなどの解析ツールを用いて「どのコンテンツにアクセスが集まっているのか、いないのか」「アクセスがない記事はなぜアクセスがないのか」をデータを元に分析していきます。
例えば、アクセスが集まっていない記事は「そもそも上位表示がされていない」と言えるので、上位表示させるためにキーワードの見直しやリライトが必要な場合もあるでしょう。
リライトについてはこちら
「アクセスが集まっていない」「お問い合わせに繋げられない」というマイナス要因に関しての分析に集中してしまいがちですが、アクセスが集まっておりCVに寄与している記事についても成功要因を忘れずに分析するようにしましょう。
Action:改善策の実行
Checkの分析結果から得られた内容をベースに、考えた改善案を実行に移していきます。記事コンテンツに関してであれば、以下のような改善案が挙げられます。
問題点 | 改善案 |
アクセスが集まっていない記事の場合 | 上位表示させるために加筆修正 |
アクセスはあるけれどもCVしない | CVポイントまでの導線やデザインの調整 |
CVが少ない記事 | リライトや内部リンクでアクセスを集中させる |
また、月ごとに数値でアクセス数やCV数を管理している企業もあるかと思いますので、目標値の達成度に合わせてKPIを修正していくようにしましょう。
改善案の実行をする前に、具体的に深堀りして「どのようなリライトをするか」「どんな導線にしていくか」の計画(Plan)を立てて再度実行(Do)することでPDCAサイクルを回していきましょう。
PDCAサイクルが回らない原因!失敗例から学ぶ!
自社サイトにSEO対策を講じても効果が得られない場合、SEOの特性上目に見える効果が表れるまでに時間がかかるので「もう少し経過観察をすれば効果が表れる」と様子を見てしまいがちです。
しかし、見直してみると原因はPDCAサイクルを適切に回せていなかったということがあります。
PDCAサイクルを回せていないと計画に使った時間が無駄となってしまううえ、部署やチームで考えたせっかくの施策が失敗となってしまうでしょう。
そこで、コンテンツマーケティングにおけるPDCAサイクルが上手く回せていない原因・よくある失敗例をご紹介しますので、自社のPDCAサイクルが次の事項に当てはまっていないかどうかをチェックしてみてください。
計画の途中で変更が多くデータが不足してしまう
ユーザーのニーズや業界の動向などは常に変化し続けるものですので、臨機応変に対応することが望ましいのですが、自社におけるPDCAサイクルに変更を加えすぎると十分なデータを蓄積できない可能性があります。
さらに、広告運用のような即効性がある施策以外での改善策を考案するには、過去数ヶ月間のデータが必要です。
企業の失敗実例として、効果を求めすぎるあまりPDCAサイクルを短期間で繰り返し変更してしまい、正確な分析が行えずに間違った施策を実行してしまうケースもあります。
計画の変更は最小限に留め、適切な評価をするための十分な期間をとるべきと言えるでしょう。
KPIやペルソナが不明瞭
コンテンツマーケティングに不可欠な要素である、KPIやペルソナをPlanの段階で明確にしていないと、ユーザーのニーズとは違うコンテンツを発信してしまい、なかなか成果に繋がらないという事態が起こりがちです。
また、KPIを設定していない場合は指標がないので、どこまでの数値に達したらPlanやCheckで考えた施策が成功なのかが把握できません。
そのため、事前に設定すべき事項は不足なく準備しておくことが重要です。
優先順位がバラバラ
PDCAサイクルにおける施策は各プロセスごとに負荷が異なりますので、優先順位をつけて計画・実行に移すことが重要です。
優先順位をつけずに行動してしまうと現場がフリーズしてしまい、いつまで経ってもプロジェクトが前に進みません。
スムーズにプロジェクトを進めるためにも行動計画を立てて整理することをおすすめします。
CheckとActionの不足
PlanとDoだけ行っていてその後の分析であるCheckや改善のActionができていない状態もPDCAサイクルを回せているとは言えません。
施策が単発で終わっているために十分な効果検証ができず、新たな施策を導入し続けても中長期的な目線で見た時には大きな効果が得られない可能性があります。
PDCAサイクルを回すためにも、Checkで課題を発見して改善案を考案、Actionに繋げられるようにしましょう。
効果検証はABテストがおすすめ
PDCAサイクルのCheckのプロセスにおいて、効果検証にはABテストが効果的です。ABテストとは、WEBサイトにおけるLPや広告などを2パターン用意、期間を定めてどちらの方が効果的かを見極める方法になります。
ABテストを行うことによって、それぞれのパターンからCVR(コンバージョン率)やCTR(クリック率)を増やすための施策を検討することができます。
広告運用など費用をかけている場合は費用対効果が高いのはどちらの広告・LPかを判断する材料にもなります。
注意点としては「メリハリのある違いのパターンを用意すること」「ペルソナなどの条件は同じにすること」「変更点を絞り込むこと」が挙げられます。
メリハリがないパターンを用意しても、その違いによる効果が把握しづらくなってしまううえ、条件が同じ、変更点が散漫な場合は、定量的なデータの違いがパターンによるものなのか、外部要因によるものなのかがわからなくなってしまいます。
また、管理可能であれば3パターン以上を用意して効果検証をすることも可能ですので、社内リソースも合わせて考えましょう。
株式会社UP SPICEのサービス内容とは
弊社は目まぐるしく変化するIT業界にて、大小問わずさまざまな企業様のサポート実績があり、WEBマーケティング全般について最新情報を入手できる環境を整備しています。
そのため、生きた情報を反映させながら上位表示を可能にするコンテンツ制作に強みがあります。
また、コンテンツマーケティングにおける実績やノウハウを元に最適なPDCAサイクルでKPIを達成するための戦略の考案が可能です。
工程フェーズに関しても、上流工程の設計からSEOライティングシートを使って原稿化以降でもPDCAサイクルを回すことができ、各工程の「見える化」を実現。
記事執筆において、誰が管理しても一定の効果が得られるしくみとなっています。
企画から納品まで一貫したサポートを展開、そしてその後の運用まで丸ごとお任せできます。それでは、弊社のサービス内容やSEOライティングリストについて簡単にご紹介させていただきます。
SEOライティングチェックリストの有効活用
UP SPICEでは、今まで培ったライティングテクニックを落とし込んだ「SEOライティングチェックリスト」をご用意しています。
SEOライティングチェックリストを活用することで、自然とSEOに強い記事の制作が可能です。
また、SEOライティングチェックリストはSEO対策に用途が限られているわけではなく、検品者がチェックリストを利用し、記事内容を精査することで、ライターが気付かなかった誤りを発見できます。
リストを見直し記事の改善案も早期に発見、効率的なPDCAサイクルを回すことにも繋がります。
UP SPICEが提供しているSEOライティングチェックリストは全50項目ですが、自社サイトに合わせてアレンジすることも可能。
SEOにライティングチェックリストは無料でダウンロードできるので、以下のフォームにご入力いただき、ぜひ活用してください。
さまざまなジャンルのコンテンツ制作が可能
UP SPICEでは、元新聞記者や雑誌編集者、WEBメディア運用の経験者、金融や保険などの専門的な知識を持ったライターのアサインが可能です。
そのため、あらゆるジャンルでPDCAサイクルを意識したコンテンツ制作に関するサポートができます。
医療・健康系を含むYMYLの監修記事もご依頼いただけますので、E-A-Tの概念を押さえた記事の納品も強みとしており、お客様ひとりひとりに合わせたオーダーメイド型のご提案をいたします。
まとめ
これまで、コンテンツマーケティングにおけるPDCAサイクルの概要やつくり方、失敗の原因などについてご紹介してきました。以下が今回のまとめになります。
- PDCAサイクルを回す前に、ペルソナ設計やCVポイントやKPIの設定がされているかが重要。
- PDCAサイクルはフレームワークの一種であり万能ではないので、メリット・デメリットを把握したうえで活用すること。
- コンテンツマーケティングにて思ったような効果が得られない場合は、施策単体を見直すことももちろんだが、PDCAサイクルが正しく回せているかも合わせて確認すべき。
コンテンツ制作に関するご質問は随時承っております。ぜひ以下のフォームに必要事項をご入力いただき、お気軽にお問い合わせください。
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