【学ぶ真似る】BtoBコンテンツマーケティング成功事例10選!
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この記事の目次
BtoB商材を扱う企業にとって、コンテンツマーケティングは相性の良い戦略のひとつです。BtoB向けのサービスや商品は比較的高単価で、購入のための稟議を通すうえでは合理的な理由が必要となることから、検討に時間がかかる傾向にあります。実はこうした状況に、コンテンツマーケティングの手法があらゆる場面で効果を発揮します。
本記事では、BtoBビジネスにおけるコンテンツマーケティングのメリットや実践方法を解説した上で、実際に成功しているオウンドメディア事例を取り上げながら、コンテンツマーケティングで効果的な実践ポイントについて紹介していきます。
内部リンク「BtoBコンテンツマーケティングとは?方法やメリット・デメリットを解説!」
BtoBコンテンツマーケティングのメリットとは
コンテンツマーケティングのBtoBならではの実施メリットは、主に以下の3つ挙げられます。
営業担当者が接点をもたない企業にもアプローチできる
WEB上の情報は、当然ですが誰でも自由に閲覧できます。それはつまり、つながりの無かった企業にも、自社のサービスや商品について広く知ってもらえることを意味します。コンテンツを通じて、広く発信することができる点こそがメリットの1つ目です。
フラットに検討材料に加えてもらえる
検索ニーズを満たし役に立つコンテンツが充実していれば、読者の信頼感を得ることができます。そのため企業規模の大小や取引実績の有無といった条件面のみで判断されずに、比較検討の場にのることが可能となり新たなビジネスチャンスへとつながります。
ユーザーからの信頼を醸成できる
ユーザーにとってWEBへのアクセスは、営業担当者に会ったり電話したりして直接情報を得ることよりもハードルが低いと言えます。そのためユーザーは何度も気軽に情報にアクセスすることもあるでしょう。そこでユーザーにとって有益な情報を定期的に提供し続けることができれば、信頼の醸成につながります。いつでも気軽に調べられるWEBのメリットを活かして、ユーザーをファン化することができます。
BtoBコンテンツマーケティングの実践
BtoB向けビジネスは、コンテンツマーケティングを実践する時にはどのようなことが必要なのでしょうか。
戦略設計
BtoB企業のコンテンツマーケティングには基本のフローがあります。具体的にみていきましょう。
認知獲得
自社のことを知ってもらう必要があります。具体的な利用媒体は、オウンドメディアやプレスリリースです。ユーザーにとってメリットを感じる情報を定期的に配信することができるので、信頼を醸成し、繰り返しのアクセスを狙います。ユーザーとの接点を作るためのSEO対策や検索連動型広告もあわせて実施するとより効果的です。
リード獲得
次に、何度もアクセスしてくれるユーザーと具体的な接点を持ちます。メルマガ登録、特典コンテンツのダウンロード、資料請求ボタンへと誘導し、訪問ユーザーの企業情報を入力してもらいましょう。
リード育成
企業情報を得ることで、個別のニーズに合わせたアプローチが可能になります。セミナーやウェビナーへの参加を促し、サービスや商品の導入を検討してもらうフェーズに進みます。セミナーやウェビナーの開催時には、相談や商談の場を必ず設けることで、さらなる信頼醸成や踏み込んだ交渉につなげていきましょう。
ここまでつなげたユーザーを営業担当者へと引き継いでいきます。
コンテンツ設計
BtoB向けビジネスのコンテンツは、どのように組み立てていけばよいのでしょうか。
ペルソナ設定
ペルソナとは、架空の顧客像のことです。ターゲットとなる企業や購入担当者のイメージを鮮明にすることで、ターゲットの行動心理を具体的に想像しやすくなります。業界の動向を調べたり、営業担当者へヒアリングを実施したりして情報を集めましょう。以下は確認すべきポイントです。
- 業界・企業規模・社員数・市場におけるポジション
- 抱えている課題や悩み
- 担当者の部署・役職、提供するサービスや商品への理解度
- 購入を検討する際の比較材料
それらの情報から見えてきたターゲット像を具体的なペルソナとして可視化できるように設定しましょう。
カスタマージャーニーの設計
続いて行うのは、ターゲットがどのような意思決定を重ねて購入を決定するのか、そのプロセス(=カスタマージャーニー)を明確にすることです。それにより、ターゲットの状況に合わせた情報提供や対応が可能になります。
カスタマージャーニーは次の3つの段階で構成されます。
- 認知:ターゲットが自社の抱える課題や問題に気付き可視化、社内で共有する
- 検討:ターゲットがその課題や問題を明確化し、解決方法についてあらゆる情報収集する
- 決定:ターゲットが調査や比較を重ね、最終的な解決策を選ぶ
コンテンツマーケティングが有効なのは「検討」と「決定」段階です。そこでいかに信頼に足る情報を提供し、営業担当者と連携したプロセスを踏めるかが重要となります。
タッチポイントの設定
「検討」と「決定」の段階では、ターゲットはどのような入り口(=タッチポイント)から自社のサービスや商品にアクセスするのでしょうか。それを明確にすることにより、どのようなコンテンツを用意すればよいかが見えてきます。
- SNSや外部サイトの被リンク、SEO対策、検索連動型広告
ターゲットが自身の抱える課題や問題はわかっているものの、解決のために利用すべきサービスや商品が具体的にわかっていない時、他者の発した情報や検索エンジンの利用をきっかけに、自社のサービスや商品を認知します。幅広いニーズを網羅したコンテンツや施策を準備しましょう。
- オウンドメディアやプレスリリース、SEO対策、検索連動型広告
ターゲットに必要なサービスや商品が明確にわかっている場合、ターゲットは直接サービスや商品の名称や社名を入力して検索します。オウンドメディアではターゲットにとってメリットのある情報を用意し、ニーズを満たすようにします。またそうした情報にすばやくアクセスでき、まとめて閲覧できるような動線の設定も重要です。
- メルマガやアプリ
既に自社と何らかの接点がある場合には、メルマガやアプリを通してより詳しい情報を継続的に提供します。問い合わせ先を明示して営業担当者につなげやすくしましょう。
KPI設定
KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字をとったもので、「重要業績評価指標」と呼ばれています。わかりやすく言えば、最終目標を達成するための細分化された小さな目標のことです。KPIはある程度細かく、かつ複数設定する必要があります。
カスタマージャーニーに沿って、ターゲットのタッチポイントを考慮したコンテンツを用意したら、次にKPIを設定します。どれくらいの数を稼げば最終目標に到達できるかを考えましょう。
KPIには例えば、SNSのフォロー数、オウンドメディアのアクセス数、メルマガ登録数、ホワイトペーパーのダウンロード数、問い合わせ数などがあります。
PDCAをまわす
ここまで紹介したことをPDCAサイクルにあてはめると、以下のようになります。
- Plan=ペルソナ設定・カスタマージャーニーの設定・タッチポイントの設定
- Do=コンテンツ制作・更新
- Check=KPI設定
続いてActionを実施します。コンテンツの運用により収集できた様々な解析データをチェック、KPIが達成できていない場合は改善策を立てます。解析にはGoogle Analyticsを利用するとよいでしょう。
以下のようなポイントを、あらゆる角度からチェックしていきます。
- コンテンツはユーザーのニーズを満たすものか
- 配信頻度は適切か
- デザインカラーやフォントデザインは適切か
- お問い合わせ(メールや電話、LINE、チャット等)への動線は適切か
- 資料ダウンロードや情報登録の方法はわかりやすいか
- 直帰率や離脱率の高いコンテンツ/アクセス数の多いコンテンツのSEO対策、サイト内の位置
運用体制
コンテンツの制作・更新には時間も労力もかかります。複数の担当者を決め、チームでの運用体制を整えましょう。 複数の視点が入ることでコンテンツがより多角的になり深みが増します。また責任者を選定し最終的な品質チェックを行うことで、信頼性の高い魅力的なコンテンツにブラッシュアップしていきましょう。
BtoBコンテンツマーケティングの成功事例10選
ここまで、BtoBコンテンツマーケティングの運用方法について詳しくみてきました。ここからは、様々なジャンルのBtoB向け企業の成功事例を10選紹介します。
※以下の情報は、2020年10月現在のものです。最新情報は各社サイトでご確認ください。
@人事《コンテンツの網羅性が魅力》
「@人事」は株式会社イーディアスが運営するWEBメディアです。人事分野の人材開発、採用活動、社員研修等に限らず、総務や経理分野にまで多岐にわたり、社員の働く環境を整える担当者向けの総合サイトとなっています。
用語説明などの基本情報から、専門家によるコラムやインタビュー、ニュース記事など幅広いコンテンツを網羅。ホワイトペーパーも充実しており、サイトとしての信頼性が高いと言えます。セミナーの開催も多く、コンテンツマーケティングの基本フローをしっかり押さえた模範的なサイトでしょう。
https://at-jinji.jp/
おしえて!アミタさん《ユーザビリティを考慮した使いやすいサイト》
「おしえて!アミタさん」はアミタ株式会社が運営するWEBメディアです。CSRや環境事業のお役立ち情報やコラム、調査情報等を配信しています。
メルマガ登録やセミナー開催で、より詳しい情報が得られます。導入した企業担当者へのインタビュー記事は、口コミにとどまらず企業ストーリーも垣間見られ、実際の導入を検討する際に役立ちます。ユニークなのが、閲覧するユーザーの役職ごとにフィルターがかけられるボタンです。産廃からSDGsまで「環境事業」に関する話題は多岐にわたるため、ユーザーが探している情報にたどり着くまでに時間がかかるといった不便さを解消しています。
コンテンツ量・信頼性・ユーザビリティにおいて、参考にすべきポイントが多いサイトと言えます。
http://www.amita-oshiete.jp/
ラクスルマガジン《初心者が知識を得るのにぴったり》
「ラクスルマガジン」はネット印刷を手がけるラクスル株式会社が運営するWEBメディアです。ラクスルの活用事例や活用方法が重点的に詳しく紹介され、初心者や印刷物に詳しくない人でもじゅうぶん理解ができる丁寧な作りです。キャンペーン情報も多く、見込み客を確実に購入へとつなげる仕組みも備えています。
https://raksul.com/magazine/
文書管理 虎の巻《資料・メルマガへの導線がスムーズ》
「文書管理 虎の巻」は文書管理のアウトソーシングを請け負う鈴与株式会社が運営するWEBメディアです。文書管理にかかわる課題の解決方法を主に記事化しています。
ターゲットやニーズが絞られている業態のため、資料ダウンロードボタン、資料請求ボタン、メルマガ登録ボタンをサイドに配置し、詳しい情報がすぐ手に入れられる動線となっています。
文書管理 虎の巻
バズ部《コラムとeBookでイロハを学べるサイト》
「バズ部」は株式会社ルーシーが運営する、コンテンツマーケティングに関するノウハウ系コラムを集めたWEBメディアです。これからコンテンツマーケティングを始める人にも、すでに運用している人にとっても有益な情報を、多方面から取り扱っています。
コンテンツの最後にはeBook(ホワイトペーパー)のダウンロードにつなげています。コンテンツマーケティングのマニュアルや自社の取り組みを総括したボリュームあるeBookで、一見するとダウンロードをためらってしまうような量です。繰り返しアクセスするユーザーは同じ案内を何度も目にするため、ダウンロードへの心理的ハードルが下がっていきます。eBookは数が多ければ良いというわけではありません。自信作をひとつに絞り込み集中的にダウンロードを促す手法として、参考になるサイトです。
https://bazubu.com/
バーコード講座《専門性の高い情報を惜しみなく提供》
「バーコード講座」は株式会社キーエンスが運営するWEBメディアです。バーコードのことであれば何でも載っている「バーコード博物館」と化したこちらのサイトは、表やインフォグラフィックスを多用したわかりやすい記事と、ダウンロード資料の豊富さが魅力です。ダウンロード資料には専門性の高い技術の紹介や導入事例の詳細も取り扱われています。ニーズが具体化した企業に対して、さらなる情報提供で購入への意欲を後押しする意図がうかがえます。問い合わせ・ダウンロードボタンがページをスクロールしても常に表示され、見込み客を取り込む動線がスムーズです。
https://www.keyence.co.jp/ss/
products/autoid/codereader/
CAD Japan.com《業務に役立つ実践的内容の宝庫》
「CAD Japan.com」は株式会社大塚商会が運営するWEBメディアです。建設業や製造業向けのこちらのサイトの記事は、ノウハウ系や業界の最新情報だけでなく補助金申請方法まで、業務上生じる課題や疑問にすみずみまで対応しています。導入事例やセミナー開催も豊富に発信されており、ユーザーニーズを深掘りしている好事例と言えます。
http://www.cadjapan.com/
ばね探訪《ニッチ領域の情報を求めるユーザーに応える》
「ばね探訪」は金属ばねの製造・販売を行う東海バネ工業株式会社が運営するWEBメディアです。自社製品の活用事例やモノづくりのレポートを提供しています。ばねというニッチな領域のため幅広い流入は見込めませんが、ターゲットを絞ったコンテンツにより製品への関心が高いユーザーへのリーチが可能になっています。取り扱う製品の単価が高かったり、一度導入したら買い替えの頻度が少ない場合、購入の決定には時間をかけます。そうしたユーザーに対し、製品の魅力を幅広い視点から時間をかけて知ってもらうことが目的であると、推測できます。
https://tokaibane.com/bane-tanbo/
サイボウズ式《共感や親近感がテーマ、何度も訪れたくなるサイト》
「サイボウズ式」はサイボウズ株式会社が運営するWEBメディアです。既存顧客を含めたビジネスパーソン全体がターゲットとなるため、「働き方・生き方」「家族と仕事」といった、働く人のほぼ全員が向き合う話題を取り扱っています。質の高いコンテンツがコンスタントに配信され、読み物として飽きのこない作りです。「セミナー」ではなく「イベント・meet up」を開催し、上から何かを伝えるのではなく一緒に考える姿勢を表し、「共感」や「親近感」の醸成につなげています。
http://cybozushiki.cybozu.co.jp/
Mugendai《インタビュー記事が魅力》
「Mugendai」は日本IBM株式会社が運営するWEBメディアです。国内外で起こるイノベーションと、その立役者をさまざまな切り口で取り上げた質の高いインタビュー記事が魅力的なメディアです。変化の加速する現代社会において、イノベーションを生み出し続けるリーダーに向けた感度の高いこうした情報は、発信企業への信頼度を高めてくれるでしょう。
https://www.mugendai-web.jp/
BtoBコンテンツマーケティングのご相談はUP SPICEまで
これまでみてきたように、コンテンツマーケティングはBtoB向けの企業で広く取り入れられている手法です。しかしコンテンツの数をただなんとなく増やしていくだけでは効果を発揮することはできません。戦略設計からコンテンツの設計・制作、効果測定まで、全体を俯瞰して綿密な計画のもと実行改善していくことが求められます。
弊社、株式会社UP SPICEでは、経験豊富なWEBマーケターやライターが在籍しており、SEO対策をしたキーワード選定や記事制作など、コンテンツマーケティングの上流から丸ごとお任せいただくことが可能です。
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