サイト構造を最適化してSEO効果を高める!設計手順やポイントを解説
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日々サイトを運用していると、コンテンツが増えてサイト内が整理できなくなってしまう例も珍しくありません。そのような場合は、サイト構造を見直すことでサイト内の情報を整理できます。
本記事では、サイト構造とはどのようなものなのか、そしてどのようなメリットがあるのかという基本を押さえたうえで、サイト構造を最適化する手順やSEOポイントについて解説します。ぜひ参考にして、自社サイトのサイト構造を見直しましょう。
この記事の目次
サイト構造とは
サイト構造とは、WEBサイト全体の構成を指します。もう少し詳しく説明すると、サイト内の階層や内部リンク、同カテゴリでのコンテンツの統合などにより、WEBサイトの中身をわかりやすく整理して構成するというものです。
サイト構造が最適化されていないWEBサイトは、どの記事コンテンツがどこに存在しているのかわからず、情報を探すのに時間がかかってしまいます。またサイト構造が複雑だと検索エンジンのクローラーもコンテンツを見つけることができず、せっかく作ったコンテンツが検索結果に反映されないというリスクも起こりえます。
つまりサイト構造の最適化はSEO効果もあるため、SEO対策をしているのになかなか成果が出ないという場合は自社サイトの構造を今一度確認することをおすすめします。
ディレクトリとは
サイト構造を考えるうえで欠かせない要素が「ディレクトリ」です。
ディレクトリとは、WEBサイトを構成するファイルを保管する「フォルダ」のようなもので、サイトの階層に合わせて設置します。
WEBサイトを公開する際、さまざまなファイルをサーバー上にアップロードします。このファイルが散在していると、サイトの中にコンテンツが散らばった状態になってしまいます。そのため「大カテゴリ」「中カテゴリ」「小カテゴリ」でファイルを分類して保管し、階層を構築することでサイト内が整理されます。
サイト構造と言うと、ディレクトリ構造を指す場合が多く見られます。ただしサイト構造にはディレクトリ以外の要素もあるため、厳密にはサイト構造=ディレクトリ構造ではありませんが、本記事での「サイト構造」は主にディレクトリ構造の意味合いとして使用することとします。
一般的なサイト構造はツリー状
サイトの階層は、ツリー状で構成されているものが一般的です。
トップページを第1階層とし、大カテゴリを第2階層、大カテゴリのなかにある中カテゴリが第3階層です。さらに中カテゴリのなかに小カテゴリを設けると、それが第4階層となります。
カテゴリが整理されているきれいなツリー状のサイト構造ほど、ユーザーは情報を探しやすくなります。
サイト構造を設計する際に階層を深くしすぎない
サイト構造はいくつかの階層を設けて構成しますが、コンテンツが多くなると階層が何重にもなりがちです。しかし階層が深いと、深層にあるコンテンツにたどりつきにくくなり、ユーザビリティやクローラビリティを低下させてしまいます。
GoogleもSEOスターターガイドにて「わかりやすい階層を作成する」と推奨しているよう、階層を複雑にしないよう推奨しています。
ディレクトリ階層とクリック階層は異なる
サイト構造と言われるディレクトリの階層を考える際に頭に入れておきたいのが、クリック階層のしくみです。
クリック階層とはコンテンツまでたどりつくために何回クリックするかというもので、ディレクトリの階層とは異なります。
たとえばディレクトリ構造で4階層目のコンテンツは、通常「トップページ→大カテゴリ→中カテゴリ→コンテンツ」とたどりつくため3回クリックしなければいけません。しかしトップページにリンクを貼っていれば「トップページ→コンテンツ」と、わずか1クリックでたどりつくことができます。
そのため強化したいコンテンツは、深いディレクトリに保管されているとしても、クリック数を短くするよう工夫することでユーザビリティやクローラビリティの向上につながるでしょう。
サイト構造を最適化するメリット
サイト構造を最適化することで、以下のメリットが得られます。
ユーザビリティが向上する
サイト構造が最適化されていると、ユーザーはほしい情報を探しやすくなるためユーザビリティが向上します。
サイト構造が複雑だと、コンテンツが見つけにくくユーザーはほしい情報になかなかたどりつけません。最悪の場合、途中で離脱してしまうリスクもあります。
そこでディレクトリの階層や内部リンクの設置などでサイト構造を最適化することで、ユーザーは情報を探しサイトでの目的を達成しやすくなるのです。
クローラビリティが向上する
サイト構造の最適化はクローラビリティにも影響します。
通常、検索エンジンは階層の浅いコンテンツやリンクが貼られているコンテンツからクロールしていきます。しかし階層が深すぎたり、リンクが貼られていなかったりすると、コンテンツを見つけられません。
結果として、サイト内を正しくクロールしてもらえず、せっかく作成したコンテンツが検索結果にも反映されないという事態が起きてしまいます。
そのためサイト構造を最適化し、クローラーがサイト内を巡回しやすくする工夫が必要です。
サイトテーマの専門性が向上する
大カテゴリや中カテゴリでディレクトリを整理すると、カテゴリごとに専門的なコンテンツがまとまるため、カテゴリテーマの専門性が向上します。カテゴリごとの専門性が評価されれば、専門的なカテゴリを多く保有するサイトとして、サイト全体のテーマに対する専門性にも影響します。
GoogleはE-A-Tという「専門性」「権威性」「信頼性」という3つの柱を評価軸として設けていますが、特に専門性を重視する傾向にあります。
そのためサイト構造を最適化してサイト全体の専門性を高めることで、SEO効果にもつながるでしょう。
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サイトを管理しやすくなる
サイト構造が最適化されていないと、サイト内のどこにコンテンツがあるのかわからなくなります。そのため分析やリライトの際にも、コンテンツの居場所がわからずに別のコンテンツを更新してしまうなどのトラブルを引き起こしかねません。
一方、サイト構造を最適化するとコンテンツがカテゴリごとにすっきりと分けられるため、トラブルを起こすリスクが減りサイトの運営・管理がしやすくなるでしょう。
サイト構造を設計するうえで知っておきたい言葉
WEBマーケティングにはさまざまな専門用語があり、そのなかにはサイト構造の最適化を実行する際に覚えておきたい言葉もあります。
- パンくずリスト
- HTMLサイトマップ
- XMLサイトマップ
この3つの用語について解説します。
パンくずリスト
パンくずリストとは、閲覧しているWEBページがサイト内のどの階層に位置しているかを示すナビゲーションのことです。
たとえば第4階層に位置している記事コンテンツを閲覧している場合、パンくずリストは「TOP>大カテゴリ名>中カテゴリ名>記事タイトル」と表示されます。
パンくずリストは、サイト内の読者の動きではありません。検索エンジンやSNSなどから直接記事コンテンツに流入したとしても、サイトのトップページから記事コンテンツに遷移したとしても、同じパンくずリストが表示されます。
HTMLサイトマップ
サイトマップとは、サイト内にどのようなページが存在しているかを一覧表示しているもので、サイト内の構造を伝えるためのものです。
そのうちHTMLサイトマップとは、ユーザー向けのサイトマップを指します。サイト内のページを一覧表示し、それぞれのページへリンクできるよう設定されているため、ユーザーは自分が探している情報をスムーズに見つけられます。
XMLサイトマップ
ユーザー向けのHTMLサイトマップに対し、検索エンジンのクローラー向けのサイトマップをXMLサイトマップと言います。サイト内にある各ページの情報をまとめ、検索エンジンにクロールを促すものです。
通常、クローラーはリンクをたどってページを発見し、クロールを行います。そのためリンクされていないページは発見できずクロールできません。また新しく追加されたページはクロール対象から外れてしまうこともあります。(※1)
そのような場合でも漏れなくクロールしてもらえるよう、XMLサイトマップを設置してクローラーにページの存在を伝えます。
(※1)https://developers.google.com/search/docs/advanced/sitemaps/overview?hl=ja
サイト構造を設計する手順
これからサイトを作成する人や、既存のサイトの構造を最適化しようと考えている人は、以下の手順を参考にしてサイト構造を設計してみましょう。
検索ニーズを基に大カテゴリ(第2階層)を分類する
まずはトップページ下にある第2階層のディレクトリ分類を考えます。大カテゴリとなるので、大まかな枠組みをイメージしましょう。
カテゴリ分けをする際には、キーワードの検索ニーズを土台にして考えるのがおすすめです。検索ボリュームの大きいキーワードやサジェストキーワードを軸にしてカテゴリ分けをすると、そのあとの小カテゴリの分類もスムーズになります。
たとえばサイトテーマが「ダイエット」の場合「ダイエット」のサジェストキーワードは「ダイエット 食事」「ダイエット 運動」などがあります。そのため大カテゴリは「食事」「運動」とすると、情報がすっきりと分けられます。
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潜在ニーズと顕在ニーズの違いとは?潜在ニーズを満たす検索意図のつかみかた
さらに情報を小カテゴリ(第3階層)に分類する
第2階層の分類ができたら、さらに第3階層となる小カテゴリのディレクトリを分類します。この際もサジェストキーワードを参考にすると良いでしょう。
先ほどの例を用いると「ダイエット 食事」のサジェストキーワードは「置き換え」「コンビニ」「スープ」などがあり、そのように小カテゴリも分類すると情報が整理されます。
小カテゴリはユーザーが情報を探しやすいよう細分化するのをおすすめしますが、小カテゴリ数が増えてしまうと逆にわかりにくくなるため、適切な数を設けるようにしましょう。
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サイト構造の構成図を作成する
第2階層と第3階層のディレクトリを分類できたら、サイト全体の構成をイメージしやすいよう図を作成します。第1階層であるトップページから順番にツリー状に作成していきます。
既存サイトの場合は、既存コンテンツをどのカテゴリに分類するかまで決めましょう。
この構成図を基にして、実際のサイト構造に落とし込みます。
SEO効果の高いサイト構造のポイント
サイト構造を最適化してSEO効果を高めるためには、以下のポイントを意識しましょう。
ディレクトリは簡潔にまとめる
コンテンツが多かったり、ユーザーの検索ニーズをしっかりと分析できていなかったりする場合、ディレクトリの種類が多くなりやすい傾向にあります。しかしディレクトリが複雑化してしまうと、どこにどんな情報があるのかわかりにくく、利便性を損ねかねません。
たとえば第3階層に「おすすめメニュー」と「イチオシレシピ」があると、どちらも同じような意味合いのため、ユーザーはどちらを見たら良いのか混乱してしまいます。
ディレクトリは一目見てわかりやすいよう、簡潔にまとめましょう。
サイトマップを作成する
サイト構造を最適化する際には、HTMLサイトマップとXMLサイトマップどちらも作成しましょう。
サイトマップの存在により、ユーザーやクローラーはサイト構造を理解しやすくなります。どこにどんな情報があるのかを知らせ、利便性を高めるためにサイトマップは必ず作成しましょう。
パンくずリストを設定する
自分が閲覧しているページがサイト内のどの階層に位置しているかを示すパンくずリストも、サイト構造をわかりやすくする要素です。
またパンくずリストで表示されたページはアンカーテキストとなるため、自然と内部リンクになります。そのためクローラーがサイト内を巡回しやすくなり、クローラビリティを高める効果もあります。
シンプルなURLにする
サイト構造の最適化を考える際には、URLについても考慮しましょう。コンテンツのURLは内容に最適なものにすることで、ユーザーやクローラーがURLからコンテンツの中身を推測することができ利便性が向上します。
GoogleもシンプルなURLにすることを推奨しているため、URLの最適化はSEO効果があると考えられています。
URLは英語で表記し、単語ごとに「-」(ハイフン)で区切ると、クローラーが意味を読み取りやすくなります。
内部リンクで良質なコンテンツはクリック階層を浅くする
良質なコンテンツや注力しているコンテンツは、積極的にクローラーにアピールしてインデックスを促しましょう。ディレクトリ階層が深くても、クリック階層を浅くすることでクローラーが巡回しやすくします。
通常、サイトのトップページはクローラーの訪問頻度が高いページです。そのため良質なコンテンツをトップページに内部リンクしておくことで、クローラーが発見しやすくなります。
サイト構造を最適化する際の注意点
サイト構造の最適化はSEO効果がありますが、より効果を高めるために以下の注意点を意識しましょう。
カテゴリに合わせてコンテンツを作成する
新しいコンテンツを作成する際には、カテゴリに合わせた内容のものを作成しましょう。
せっかくカテゴリを整理してディレクトリを設置しても、そのカテゴリに該当しないコンテンツが増えると、サイト内のアクセス性が乱れてしまいます。
どうしても既存のカテゴリに該当しないコンテンツを作成する場合は、新しくディレクトリを設置するなどの対策が必要です。
サイト構造は定期的に見直す
サイト構造を一度整備したとしても、定期的に見直す機会を設けましょう。
時代の変化により検索ニーズも変化します。そのため、カテゴリ名が検索ニーズとマッチしているか見直す必要があります。
また新しく追加したコンテンツやディレクトリが、適切な階層に設置されていない場合もあります。さらにディレクトリ内のコンテンツが増えてくると、なかにはディレクトリと適していないコンテンツが含まれてしまっていることもあるでしょう。
ディレクトリだけでなくサイトマップやパンくずリストなども見直し、サイト全体の構造が適切かチェックしてください。
外部リソースの活用も検討する
サイト構造の設計には、キーワードの分析や設計図の作成などが必要です。また設計図を基にして、実際のサイト構造に設定を起こしこむ作業もあります。
これらの作業を行う人手やノウハウが社内にない場合は、SEO専門会社などの外部リソースの活用も検討しましょう。
プロの視点でサイト構造を設計してくれるため、社内にリソースがない場合でも効率的にサイト構造を最適化できます。
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まとめ
「サイト構造」と聞くと難しいイメージを持ってしまう人も少なくありません。しかし「自分がユーザーの立場ならどのようなサイトであれば利用しやすいか」という視点でサイト全体の構造を見直してみると、問題点が見つかることもあります。
サイト構造の最適化は、ユーザビリティとクローラビリティの向上に効果があり、SEO対策としても有効な手段です。サイト内にコンテンツが散らばってしまい整理できていないのであれば、まずはディレクトリを見直して適切な階層が設置されているか確認しましょう。
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コンテンツの制作やリライトも承っているので、サイト構造の見直しだけでなくコンテンツの最適化もぜひご相談ください。
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