セッション数とは?PV数との違いやセッション数を増やすために施策を解説
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セッション数とは、Google アナリティクスにおける、集客数を測る重要な指標のひとつです。セッション数とよく似た指標にPV数やユーザー数などもあるため、どの指標がどういう意味なのか把握しきれないWEB担当者もおられるでしょう。
そこでこの記事では、セッション数とは何か、他の指標との違いは何かを解説しながら、セッション数を増やすための施策についてもご紹介します。セッション数を正しく把握し、自社サイトをよりよく改善していきましょう。
この記事の目次
セッション数とは
セッション数とは、Googleアナリティクスにおける重要な指標のひとつで、ユーザーがサイトを訪問した回数、訪問者数を指します。
ほとんどの場合、サイト内には複数のページがありますが、サイトを訪れたユーザーがサイト内の複数のページを閲覧してもそれは1セッションとなります。たとえば、洋服を販売しているECショップの場合、ユーザーがショップを訪問し、紳士服のページ、子供服のページを閲覧したとしても、それは1セッションとカウントされます。
ただしリアル店舗とは異なり、簡単にページを行き来できるWEB上では、ユーザーが一度サイトを離脱して再び戻ってきた場合にはどのようにカウントされるのかといった細かな部分にはルールが定められています。この計測ルールについては後述しますが、セッションとは、ユーザーがサイトを訪問した回数だと理解しておきましょう。
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セッション数と共に把握しておきたい指標
Google アナリティクスには、セッション数の他にもさまざまな指標があります。セッション数と合わせて把握しておくと、よりアクセス解析について理解が深まります。ここでは、Google アナリティクスにおいて、セッション数と共に覚えておきたい指標について解説します。
ページビュー数(PV数)
ページビュー(PV数)とは、WEBサイト内でユーザーが閲覧したページ、表示されたページ数を指します。1ページごとにカウントされるため、セッション数と同じになるわけではありません。
たとえば、先ほどの洋服を販売しているECショップの場合、あるユーザーがサイトへ訪問し、紳士服のページ、子供服のページ、婦人服のページ合計3ページ閲覧すると、セッション数は1ですが、ページビューは3となります。
ユーザー数(UU)
ユーザー数はユニークユーザー(UU)とも呼ばれており、WEBサイトに訪問したユーザーの総数を指します。ユーザー数はブラウザのCookieをもとに算出しているため、同じブラウザでWEBサイトを何度訪問してもユーザーは1しかカウントされません。
たとえば、ユーザーがあるWEBサイトを朝に訪問し、夕方にも同一WEBサイトを同じブラウザで訪問したとします。するとセッション数は2となりますが、ユーザー数は1となります。また、ブラウザやデバイスが変わると別のユーザーとしてカウントされます。たとえばユーザーが朝はPCでWEBサイトに訪問し、夜、スマホで同一WEBサイトに訪問した場合、ユーザーは2となります。
クリック数
クリック数は、ユーザーが広告をクリックした回数を指します。たとえば、ユーザーがWEBサイト内にある広告をクリックしたあと、別のページを閲覧してそこに貼られている広告もクリックしたとしましょう。この場合、セッションは1、ページビューは2、クリック数も2となります。
セッションの計測ルール
Google アナリティクスにおいては、セッション数をいくつかのルールによって定めています。ここではセッション数の計測ルールについて解説します。
行動が30分を超えたとき
ユーザーがサイト内を閲覧し、次の操作をするまでの間隔が30分以上空くと、セッションが終了したとみなされます。これは同じブラウザであってもいったん次の操作までの間隔が30分を超えたら、次の新たな訪問としてカウントされます。
たとえば先ほどのECショップの場合、ユーザーが紳士服のページを閲覧し、次に子供服のページへ閲覧する前に何も操作せず30分が経過していると、セッションが切れて次のページを閲覧するときには新たなセッションとしてカウントされます。
仮にサイト内のページを閲覧するのに50分かかったとしても、ページを閲覧するために30分以内になんらかの操作をされていれば、それは1セッションとなります。つまり、閲覧の間隔が30分を超えたかどうかが基準です。
日付が変わったとき
Google アナリティクスは日付が変わったタイミングでいったんセッションを切ります。たとえば、あるユーザーが5日の23時55分からページの閲覧を始め、6日の0時30分に閲覧を終えたとします。
この場合、6日の0時のタイミングでセッションが切れて新たなセッションとしてカウントされるため、5日のセッション数は1、6日のセッション数も1となり、同一ユーザーの閲覧であっても2日間のセッションの合計は2として集計されます。
参照元が外部サイトだったとき
セッション数は、参照元が外部サイトの場合にセッションを切って、新たなセッションとしてカウントします。
たとえば、あるユーザーが先ほどのECショップをサイトAのリンクを踏んで訪問したとします。いくつかのページを閲覧した後、いったんECショップを離れてサイトBを閲覧しました。
その後、そのサイトBのリンクから再びこのECショップに戻って閲覧すると、ECショップにおけるセッション数は2となります。この場合、サイトAからサイトBと参照元が変わっているため、たとえ30分以内の再訪問であっても、新たなセッションとしてカウントされるのです。
なお、いったん他のサイトを見ていたとしても、他のサイトのリンクを踏まずにユーザーが自分のブックマークから再びECショップに訪問した場合は、他の参照元から訪問したことにはなりません。「参照元なし」とカウントされ前述の30分ルールのみが適用となります。
セッション数とブラウザの関連性
セッション数のカウントがブラウザの状態でどのように変わるのか、セッション数とブラウザの関係性を知っておきましょう。
複数のタブを同時に開いている場合
ユーザーが複数のタブで同一サイトの別ページをそれぞれ開けていることがあります。この場合、いくつタブを開いていたとしても、すべて同じセッションとしてカウントします。最初に開いたタブのページを閲覧開始時刻とし30分ルールが適用されます。実際にユーザーが開いたページを閲覧しているかどうかは関係ありません。
複数のウィンドウで開いている場合
ユーザーが複数のタブではなく、同一サイトを別ウィンドウで開けている場合、ブラウザが同じであれば同一Cookieによる閲覧となるため、ページの操作が30分を超えない限り同一セッションとしてカウントされます。
たとえば、ユーザーがGoogle chromeで先ほどのECサイトを閲覧している場合、別ウィンドウであっても、それがGoogle Chromeであるなら、30分を超えない限りセッションは1です。
ブラウザが異なる場合
ブラウザにはGoogle Chromeの他にマイクロソフトのEdgeや、Firefox、safariなどがあります。ユーザーが種類の異なるブラウザで同一サイトを閲覧している場合は、Cookieが異なるため別のセッションとしてカウントされます。異なるブラウザごとに、30分ルールが適用され、30分間なにも操作しなければセッションが切れて別のセッションとなります。
また、Google Chromeのシークレットモードなど、通常とは異なるCookieの場合は別のユーザーの訪問だとして認識されます。
なお、ブラウザやタブ、ウィンドウの状態はセッションのカウント基準にはなりません。つまり、ユーザーがブラウザを閉じても、前回の閲覧時間から30分以内に再び同じブラウザを開いて同一サイトを訪問すれば、同一セッションとして継続してカウントされます。
デバイスが異なる場合
同じユーザーでも、デバイスが異なる場合は別セッションとしてカウントされます。たとえば、PCでサイトAのページを閲覧し、さらにスマホでもサイトAのページを閲覧していると、ユーザーが同じでもセッション数は2です。30分ルールもデバイスごとにカウントされます。
Googleアナリティクスでのセッション数の確認方法
Googleが無料で提供しているアナリティクスで、セッション数の確認ができます。ここではGoogle アナリティクスにおけるセッション数の確認方法について解説します。
Google アナリティクスにログインした後、左側のメニューに表示されている「ユーザー」「概要」をクリックすると、指定した期間中のWEBサイト全体のセッション数が右側に表示されます。
そのほか、新規ユーザー数やページビュー数(PV数)も確認できます。このページではWEBサイトにおけるさまざまな指標も確認できます。
ユーザーが、どのようにして自社サイトを訪問したのかを確認するには、Google アナリティクスの「集客」をクリックします。
「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」の順にクリックすると、右側に参照元ごとのセッション数が表示されます。
また、Google アナリティクスではページごとのセッション数も確認できます。左のメニューの「行動」から「サイトコンテンツ」「すべてのページ」を順にクリックすると、右側に「ページ別の訪問数」が表示されます。どのページがよく見られているのかが確認できます。
セッション数を増やす5つのポイント
セッションを増やすにはどのような対策を講じれば良いのか、ここでは具体的にセッションを増やすポイントを5つご紹介します。
- ユーザーに役立つコンテンツを提供する
- コンテンツの数を増やす
- 流入経路を増やす
- スマホから見やすいサイトにする
- WEBサイトの構造を工夫する
それぞれひとつずつ詳しく見ていきましょう。
ユーザーに役立つコンテンツを提供する
セッション数を増やす対策としてもっとも大切なのが、ユーザーに役立つコンテンツを提供することです。
コンテンツがユーザーの役に立つ内容なら、リピーターとなって何度も訪問される可能性が高まります。そのほか、優れたコンテンツは他の誰かに思わずシェアしたくなるでしょう。コンテンツが拡散されれば、新たなセッションが生まれていきます。
ユーザーの悩みに寄り添ったり、ユーザーが興味を抱く情報を常に発信し続ければ、専門性のある企業、信頼できる企業としてユーザーに広く認知されるでしょう。そうなればブランド力が高まって、継続的に発注されたり、他社との比較検討がされにくくなったりするなどさまざまなメリットをもたらします。
ユーザーに役立つコンテンツを提供するためには、ターゲットを明確にし、そのターゲットがどんな悩みを抱えているのか、どんな情報であれば納得できるのかなどを書き出しながらユーザーを的確に捉える必要があります。
ユーザーが納得できる質の高いコンテンツを提供できれば、Googleからの評価も高まり、さらなるセッション数を獲得できるでしょう。
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コンテンツの数や量を増やす
セッション数を増やす2つめのポイントは、コンテンツの数や量を増やすことです。ボリュームのあるコンテンツは、それだけで含める検索キーワードを入れやすくなり、同時に共起語などのロングテールも含めやすくなるため、SEO効果も期待できます。
1度の訪問では読み切れないほどの量のコンテンツを提供すると、再訪問のきっかけを作れる可能性があるうえ、文字量を増やすとコンテンツに厚みをもたせられます。
また、ユーザーの悩みや問題を深掘りすると、さまざまなキーワードが必要になります。ひとつのコンテンツでひとつの悩みや問題を解決しながら、付随して生まれる悩みには別のコンテンツを提供できるようにコンテンツの数を増やすことも重要です。
サイト全体のボリュームアップを心がけながら、ユーザーにとって必要なコンテンツを提供できるよう、量と数を増やしてユーザーの興味関心を引けるように努めましょう。
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流入経路を増やす
セッション数を増やすには、サイトへの流入経路を増やすのも効果的です。
サイトへの流入は、Googleなどの検索エンジンのほか、TwitterやFacebookなどのSNS、リスティング広告やYDNなどの広告などさまざまです。
前述の通り、ユーザーに役立つコンテンツを提供できていれば、そのページを見たユーザーは他の人にもシェアしたくなるでしょう。また、自社のSNSアカウントを作成して自ら発信をすると、共感したユーザーがサイトを訪問してくれるようになります。
Twitterは拡散力に優れたSNSですので、一度シェアされると多くの人の目にとまります。共感したユーザーからのシェアでセッション数は増えていくでしょう。また、Instagramはビジュアルに特化したSNSのため、若年層や女性の利用率が高いという特徴があります。ユーザーの視覚に訴えられるようなコンテンツを提供できれば、セッション数を増やしていくことは可能です。
セッション数を増やすためにも、検索エンジンだけにとらわれずSNSを活用するなど積極的に流入経路を増やしていきましょう。
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スマホから見やすいサイトにする
サイトを訪問するほとんどのユーザーはスマホから流入しています。そのため、WEBサイトはパソコンから見たときの見やすさではなく、スマホユーザーのユーザビリティを高める観点でスマホ最適化を行う必要があります。
具体的には、レスポンシブデザインを採用する、画像サイズをスマホに合わせて小さくする、1ページに表示される文字数を減らして、2ページ以上に分割するなどの対策があります。
スマホ最適化が行われていないと、サイトが見づらくユーザーが離脱する傾向があります。Googleも、WEBサイトのインデックスや検索順位決定には、PCサイトではなくスマホサイトを基準に行うと公表しています。セッション数を増やすためにも、スマホから見やすいサイト作りを心がけましょう。
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WEBサイトの構造を工夫する
WEBサイトはユーザーが訪問した際に見やすく、必要な情報がすぐに得られるような構造を意識して作成しましょう。どこにどんな内容の記事があるのか、そもそもこのサイトにはどんなことが書かれているのかわからない状態は、ユーザーの利便性が悪くなるだけではなく、離脱率が高まる傾向にあります。
ユーザーがストレスなく必要な記事にたどり着けるようカテゴライズしたり、内部リンクによって関連性の高い記事をつないだりするとユーザーの満足度が高まるでしょう。
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セッション数のまとめ
セッション数はGoogle アナリティクスにおける指標のひとつで、ユーザーがサイトを訪問した回数を指します。
計測には一定のルールがありますので、そのルールを把握しながら日々計測を続けてセッション数を増やしていきましょう。セッションを増やすには、ユーザーが満足できるような良質なコンテンツを提供し、流入経路を増やすなどさまざまな施策が必要です。
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