ロングテールキーワードとは?上位表示させるためのSEO戦略を解説
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「自社サイトの記事が、検索結果に表示されない」
「狙ったキーワードで検索順位の上位を獲得できない」
このような悩みがある場合、対策キーワードの選定に原因があるかもしれません。検索ボリュームが大きいキーワードや一単語のみのキーワードを狙っていると、なかなか成果につながらないからです。
そこで視野を広げ、検索ボリュームが少ない「ロングテールキーワード」を取り組んでみることをおすすめします。検索ボリュームが少ないため競合性も低く、検索結果で上位を獲得しやすいメリットがあります。
今回はロングテールキーワードの概要やメリットをふまえ、ロングテールキーワードの選定方法や役立つツールについて解説します。検索上位を獲得するためのSEO戦略を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、月間の検索ボリュームが小さいキーワードを指します。検索ニーズが少ないので「スモールキーワード」「ニッチキーワード」とも言われます。
「海外旅行」「転職」といった検索ボリュームが大きい1単語のキーワードに対し、ロングテールキーワードは「海外旅行 保険 盗難」「転職 面接 退職理由」といった3~4語の複合語となります。また、一般的に月間の検索ボリュームは1,000回未満のものがロングテールキーワードと呼ばれます。
ロングテールキーワードはいくつかの単語から成る複合語なので、あらゆる組み合わせができるため何通りもあります。そのため一つひとつのキーワードの検索ボリュームは小さくても、キーワードの種類は豊富です。
ロングテールとは
ロングテールとは、主にインターネット販売におけるマーケティング用語のひとつです。
インターネット販売では、売れ筋商品とそれ以外のあまり売れない商品の売上総額を比較すると、あまり売れない商品群のほうが売上全体の大きな割合を占めます。これを、縦軸に売上金額、横軸に商品名としてグラフにすると動物の長いしっぽに見えることから「ロングテール現象」と名付けられました。
この現象は、一般的な小売店では滅多に見られません。売り場スペースや販売員の必要があり、在庫を保管するスペースにも限りがあったため、売れ筋商品を優先しているからです。
しかし、インターネット販売では、売り場も販売員も必要なく、コストの安いスペースに大量に在庫を保管できます。こうして今まで表に出ることのなかったニッチな商品も数多く販売できるようになり、ロングテール現象というインターネット販売特有の現象が生まれたのです。
このロングテール現象がインターネット検索のシーンでも見られるようになり「ロングテールキーワード」が登場しました。
ビッグキーワード、ミドルキーワードとの違い
ロングテールキーワードは検索ボリュームが小さいキーワードですが、検索ボリュームが大きいものを「ビッグキーワード」と言います。
ビッグキーワードは、一般的に月間の検索ボリュームが1万回以上です。先ほどの「海外旅行」「転職」という例のように1つの単語である場合が多いですが「ディズニー ホテル」といった2語以上で検索ボリュームが大きいものもビッグキーワードに分類されます。
そして、ロングテールキーワードとビッグキーワードの間にあるのが「ミドルキーワード」です。
ミドルキーワードの検索ボリュームは1,000~1万の間となっており、2つの単語から成る複合語であることが多い傾向にあります。
ビッグキーワードやミドルキーワードは検索ボリュームがあるため、検索結果で上位表示されれば大きな集客効果を生むメリットがあります。
しかしすでにさまざまなメディアが対策をしており、競合が多いキーワードでもあります。そのためビッグキーワードやミドルキーワードで上位を狙っても難易度が高い点がデメリットです。
ロングテールキーワードを狙うメリット
集客効果の高いビッグキーワードやミドルキーワードを優先して対策している企業も多いのではないでしょうか。しかし、SEO戦略ではそれが必ずしも正解とは限りません。自社サイトのドメインパワーや競合サイトの状況などに応じ、ロングテールキーワードも視野に入れる柔軟性も求められます。
ロングテールキーワードは一つひとつの集客数は少ないものの、対策メリットが数多くあります。
上位表示を狙いやすい
多くのメディアは効率的に集客をしたいため、ビッグキーワードやミドルキーワードを中心に対策を打つ傾向にあります。
つまり、検索ボリュームが少ないロングテールキーワードは競合が少なく、いわゆる穴場スポットのようなものですので、上位表示を狙いやすいのです。
また、ロングテールキーワードはさまざまな組み合わせがあるため、競合サイトがまだ見つけていないキーワードをいち早く対策できるチャンスもあります。
複数の記事でロングテールキーワードでの検索上位を獲得できれば、一つひとつの記事からの集客数は少なくても、それらが集まって確実に集客数アップにつながるでしょう。
検索ニーズにマッチした記事にできる
ロングテールキーワードは複数の単語から成っているため、ユーザーの検索ニーズを把握しやすいというメリットもあります。
たとえば「海外旅行」というビッグキーワードだけでは、ユーザーがどのようなニーズから検索をしたのかが分かりません。人気の海外旅行先を探しているのか、海外旅行のために旅行代理店を検索しているのか、海外旅行に必要な持ち物を検索しているのか、詳しいニーズをつかみ取りにくいのです。
しかし「海外旅行 保険 盗難」というロングテールキーワードであれば、ユーザーが海外旅行での盗難に備えた保険を探していることが分かります。
ニーズが明確になれば、記事作成時にどのような情報を盛り込めばいいのか把握しやすくなり、ニーズにマッチした記事を提供できるのです。
コンバージョン率を高められる
ロングテールキーワードで検索するユーザーはニーズが明確になっていて、コンバージョン率が高くなる傾向が強いです。
たとえば「ロングスカート」というキーワードでは、ロングスカートを購入したいユーザーだけでなく、ロングスカートのコーディネートを知りたいユーザーも流入します。
しかし「ロングスカート デニム 通販」というキーワードであれば、通販でデニムのロングスカートを買いたいというニーズが顕在化しています。購入意欲が高い状態なので、自社サイトに流入してくれれば購入につながる可能性が高いのです。
音声検索からの流入を獲得できる
ロングテールキーワードは音声検索との親和性が高いため、音声検索からの流入を獲得できる可能性があります。
音声検索では口語的な表現になり、検索キーワードが長文や複合語になる傾向です。たとえば「iPhoneの写真をパソコンに取り込みたい」「赤ちゃんを泣き止ませる方法」など話し言葉での検索となり、ビッグキーワードでの検索は少なくなります。
このように長文や複合語の検索では、ロングテールキーワードで対策されたコンテンツが表示されやすくなるのです。
音声検索は日本ではまだ主流ではありませんが、海外ではニーズが拡大しています。スマートフォンのAIアシスタントやスマートスピーカーの普及が広がれば、日本でも音声検索が一般的になるでしょう。
きたるべき音声検索の時代に向け、今からロングテールキーワードの対策をおすすめします。
ビッグキーワードやミドルキーワードでの上位表示にもつながる
「ロングテールキーワードはメリットがあっても、やはり検索ボリュームが大きいキーワードで上位を獲得したい」と考える人も多いかもしれません。
実はロングテールキーワードを対策していれば、後々ビッグキーワードやミドルキーワードでの上位獲得につながる可能性があるのです。
WEBサイトは、トップページを最上位の階層とし、カテゴリページ→詳細ページ(記事ページ)という順序の階層になっています。ロングテールキーワード対策をするのは詳細ページとなります。
複数の詳細ページで上位を獲得できれば、その上層であるカテゴリページの価値も押し上げられ、カテゴリページがビッグキーワードやミドルキーワードで上位に表示されるようになるのです。
ロングテールキーワードの選び方
ロングテールキーワードはメリットが多いからといって、やみくもに取り組んでは効果が減少してしまいます。そこで、ここからは実際の記事制作におけるロングテールキーワードの選定方法について紹介します。
まずは軸となるメインキーワードを選定する
まずはWEBサイト全体やカテゴリページの対策キーワードとなるメインキーワードを選定します。以下のWEBページの軸となるものなので、メインキーワードは一単語のものにしましょう。
メインキーワードはビッグキーワードを設定する場合が多いですが、業種や商材によってはミドルキーワードでも問題ありません。
関連するキーワードを収集する
メインキーワードを軸として、2語~4語から成る関連するキーワードを収集していきます。
収集する際にはツールを使うと効率的ですが、Googleの検索機能を活用しても見つけられます。検索窓にメインキーワードを入力すると表示されるサジェストキーワードや、検索結果ページにある「他のキーワード」がヒントになります。
検索ボリュームを分析する
関連するキーワードが集まったら、それぞれの検索ボリュームを分析します。
検索ボリュームを計測するツールはさまざまなものがありますが、キーワードを一つひとつ調べていくのは効率的ではありません。Googleが提供しているキーワードプランナーであれば、複数のキーワードの検索ボリュームをまとめて調べられます。
キーワードをグルーピングする
検索ボリュームから、ミドルキーワードとロングテールキーワードを分類します。
さらに、ロングテールキーワードは複数あるので似通ったキーワードはグルーピングします。似通ったキーワードはユーザーの検索ニーズが同じなので、一つの記事でまとめて対策ができるからです。
たとえば「ダイエット メニュー 献立」「ダイエット メニュー 朝昼晩」「ダイエット メニュー 毎日」は、同じ検索ニーズであると判断できます。
記事で書くキーワードを選定する
たくさんのロングテールキーワードのなかから、集客したいキーワードを選定します。
キーワード選定の際には、ユーザーの検索意図を考えながら選びましょう。ユーザーが求めている情報が自社サイトと親和性が高いかどうかを判断します。
また、記事のゴールとなる「お問い合わせ」や「商品購入」などのコンバージョンにつなげやすいかもキーワード選定のポイントです。スムーズにコンバージョンへの導線を作れるか見極めましょう。
ロングテールキーワード選定に役立つツール
ロングテールキーワードの選定では、ツールを活用すると効率的に進められます。おすすめのツールを5つ紹介します。
Googleサーチコンソール
自社サイトのアクセス解析にGoogleサーチコンソールを使っている人も多いと思いますが、実はロングテールキーワード選定にも活用できます。
Googleサーチコンソールでは、自社サイトに流入してきたユーザーの検索クエリを確認できます。まだ着手していないキーワードがあれば、集客のチャンスです。新しい記事の対策キーワードとして設定しましょう。
キーワードプランナー
キーワードプランナーはGoogle広告の機能で、本来は広告出稿の際に使うものです。しかし、関連性の高いキーワードや検索ボリュームを抽出できるため、記事のライティングでも応用されています。
ロングテールキーワードの選定に必要な機能が搭載されており、無料で利用できるので使い勝手が良いツールです。
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、一つのキーワードを入力すると複数の関連するキーワードを抽出できるツールです。検索ボリュームまでは測定できませんが、ロングテールキーワードの候補を見つけるにはおすすめです。
Ahrefs(エイチレフス)
総合的なSEOツールのAhrefsには「キーワードエクスプローラー」という機能があり、キーワードの検索ボリュームや難易度を測定できます。
また「サイトエクスプローラー」の機能では自社サイトへ流入してきたキーワードを抽出でき、未着手のキーワードを洗い出すことも可能です。
Keywordmap(キーワードマップ)
Keywordmapは、自社サイトだけでなく競合サイトの流入キーワードも解析できるツールです。競合サイトの解析を通じ、自社サイトの機会損失につなげます。
また、キーワードからユーザーニーズを可視化するワードマップ機能も搭載。ニーズを把握して記事コンテンツに落とし込めます。
まとめ
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないという特徴があります。一見デメリットのようにも思えますが、競合性が低いため検索結果で上位を獲得しやすいメリットもあるのです。
ビッグキーワードを狙いたくなるかもしれませんが、まずはロングテールキーワードをコツコツと対策していくことから始めると良いでしょう。結果としてWEBサイト自体のドメインパワーを高め、ビッグキーワードでの上位表示にもつながります。
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